効率的な就活の進め方

徹底的に無駄を省き、効率的に就活を進める方法を紹介します

平均年収の読み解き方<年収ランキングなんて何の意味もない>

 

企業が公開している平均年収は、様々な条件が異なっており、単純に比較することができません。平均年収の読み解き方を紹介します。

 

 

企業の年収が公開されている、主な媒体は以下の通りです。

 

①第三者が運営するサイト

②企業が公表している有価証券報告書

就職四季報<オススメ>

 

 

 

 

①第三者が運営するサイト

 「企業名+年収」等で検索すると出てくるサイト。該当企業とは全く関係が無く、有価証券報告書から引用したデータを基に独自の計算で各年代の年収等を予想している。計算にはわけのわからない式を使用しており、全く見当違いの数字になっていることが多い。絶対に鵜呑みにしてはいけない。

  

②企業が公表している有価証券報告書

 上場株式会社は有価証券報告書の提出が義務付けられており、そちらには従業員全体の平均年収が記載されている。公的な物なので情報の正確性は高いが、総合職や一般職がまとまったものであり、各職種ごとの詳細な情報がわからない。

  

就職四季報

  東洋経済新報社が毎年出版している書籍。独自の取材によって総合職平均年収、平均の残業代、平均残業時間、入社3年後離職率、採用大学等、有価証券報告書よりも詳細な情報が掲載されている。大手企業を目指す就活生には必携の書である。

 


 

以下では基本的に就職四季報を用いた平均年収の読み解き方を解説します。 

 

 

企業の採用担当は、様々な技を使って平均年収を高く見せようとします。平均年収が高い方が、応募してくる学生の分母を増やせる為です。平均年収を釣り上げる罠を紹介します。

 

平均年収を釣り上げる罠

①職種による違い

②平均年齢が高い

持ち株会社

④残業代を含んでいる

⑤各種手当を含んでいる

⑥ボーナスが高すぎる

⑦海外勤務者が多い

 

 

①職種による違い

 就職四季報は大学生の就活生向けの書籍であり、基本的には大卒総合職の平均年収が掲載されています。しかし、企業によっては高卒一般職を含めた全従業員の平均年収を掲載していることがあります。特にメーカーは、工場の現場作業員が全社員の大多数を占めている為、全従業員の平均年収が低く算出されやすいです。比較の際は注意しましょう。

 

②平均年齢が高い

 日本企業は年功序列の場合が多く、年齢が高い程、役職がついて年収が高くなる傾向があります。したがって、平均年齢が高い企業の方が平均年収が高くなりやすいです。平均年収を比較する際は、平均年齢による補正をかける必要があります。

 

持ち株会社

 〇〇ホールディングス、〇〇グループ等の持ち株会社は、従業員数が少なく、役職者の割合が大きい為、平均年収が高くなる傾向があります。一方、傘下の企業は役職者のポストが少なくなり、平均年収が低くなることがあります。

 

④残業代を含んでいる

 企業によっては残業代を年収に含んでいる場合があります。基本給が少なく、長時間残業によって年収が釣り上げられていることもあるので注意が必要です。平均残業時間と残業代が開示されていない場合は要注意です。

 

⑤各種手当を含んでいる

 企業によっては家族手当、通勤手当、住宅手当等を年収に含んでいる場合があります。これらは必要経費であり、自由なお金にはなりません。いくら平均年収が高くても、これらが含まれている場合、自由に使えるお金は少ないでしょう。

 特に、住宅手当はとても重要です。住宅手当を多く出す企業の場合、良い賃貸に住めてお得!と思うかもしれません。しかし、住宅手当は課税所得です。手当のうちの約2割は税金でとられてしまうので、家賃を払っているのと同義です。

 一方、寮や社宅が完備の企業は住宅手当がつかない為、平均年収が低くなる傾向があります。しかも、家賃は給料天引きで税金を取られません。その上、家賃は格安です。

 基本給が同じ場合、平均年収の上では前者が100万円近く高く出ますが、自由に使えるお金は後者の方が多いです。年収を比較する際は寮、社宅があるか確認することが最重要です。

 

⑥ボーナスが高すぎる

 企業によっては基本給が低く、ボーナスの割合が大きいことがあります。その場合、業績の良し悪しで平均年収が大きく変化します。企業の年収を比較する際は、3~5年分の推移を確認すると、より実態を把握することができます。一過性の高年収に騙されないようにしましょう。

 

⑦海外勤務者が多い

  企業にもよりますが、海外勤務になると手当がついて年収が1.5~2倍程度となります。海外勤務者が多い程、平均年収が吊り上がる傾向があります。

 

  

 

 

 

 

 

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